- 事故車の価格を、事故車買取業者のシミュレーターで調査
- 事故車の売却先ごとに向いている人を紹介&メリット・デメリットを比較
- 事故車は、修理して乗り続けるよりも新車に乗換がベター
- 事故車はローンがあると売れない?売る方法とは
事故車の買取価格 相場表
事故車買取業者の「タウ」では、ホームページのシミュレーターで、事故車の買取価格を修復レベル別に確認ができます。
ここでは、各クラスの人気車の買取価格相場を、修復レベル別に調べました。修復レベルは、修理見積金額別に6段階に分かれています。他の車種の場合、同じクラス(=車格)の価格帯を参考にして下さい。
レベル▶ (修理見積) ▼クラス (車種例) | 1 (39万円 以下) | 2 (40~ 79万円) | 3 (80~ 119万円) | 4 (120~ 159万円) | 5 (160~ 199万円) | 6 (200万円 以上) |
---|---|---|---|---|---|---|
軽自動車 (N-BOX) | 10~40 万円 | 0~24 万円 | 0~8 万円 | – | – | – |
コンパクトカー (フィットHV) | 18~48 万円 | 0~28 万円 | 0~8 万円 | – | – | – |
セダン (プリウス) | 66~96 万円 | 46~79 万円 | 26~56 万円 | 6~36 万円 | 0~16 万円 | 0~6 万円 |
ミニバ (ヴォクシー) | 90~120 万円 | 70~100 万円 | 50~80 万円 | 30~60 万円 | 10~40 万円 | 0~30 万円 |
SUV (ハリアー) | 135~165 万円 | 115~145 万円 | 95~125 万円 | 75~105 万円 | 55~85 万円 | 45~75 万円 |
全車種:2015年モデル、走行距離3万キロ未満、
最上位グレード、ハリアーのみ4WD
参考:事故車買取のタウ
事故車は1台ごとに査定価格が変わる
上記のシミュレーションは参考値です。実際には、これより高く値段が付く場合もあるので、相当ひどい事故車でも高額での買取がありえます。
事故車は、たとえ同じ車で同じ年式でも、修理箇所や修理代によって査定価格が1台ごとに変わってきます。また、車種やクラスの違いでも買取価格に大きな差が生じます。
たとえば、上記表の軽自動車(N-BOX)の場合、大きな損傷があり修理見積が120万円以上のものとなると値段が付きませんが、プレミアムSUV(ハリアー)の場合は、同じ修理見積であっても、買取価格には100万円を超える値段が付いています。
一括査定は価格比較がカンタン
より正確に買取価格を知るためには、事故車買取の専門店をメインに一括査定見積もりサービスを利用して、複数業者での買取価格を調べるのがベストです。
おすすめ一括査定サービス【carview】
- 利用者450万人超を誇る安心の実績
- 自分の車に合った8社が紹介され、比較できる
- 水没した車、事故でグシャグシャの車、古くてボロボロの車、なんでも対応!
- WEBで45秒申込み(電話も可)
- カービューから確認メールが届く
- 査定会社から愛車の相場情報、出張査定の情報が届く
車の状態や条件をもとに、自分の車に合った8社を紹介してくれ、その中から実際に査定を依頼したい業者を複数選択できます。一人一人に合わせた対応が人気の理由です。
車をディーラーに預けていても査定は可能
一括査定見積もりを依頼する際、必ずしも車が動く状態である必要はありません。
たとえば、事故で動かない車の修理見積を取るためにディーラーに預けているといった場合も、預け先のディーラーが外部業者の出張査定を了承してくれるなら、買取業者に査定依頼は可能です。
修復不能な「全損」相当の事故車になると、ディーラーも処置に手を焼いていることがあり、意外にも外部業者の出張査定に協力的なこともあります。買取業者、預け先のディーラーなどには、遠慮なく相談することが、売却をスムーズに進めるコツです。
売却先 比較表
事故車買取には、事故車買取専門店や解体業者など4つの売却先があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
売却方法▶ ▼比較項目 | 事故車 買取業者 | 中古車 買取業者 | ディーラー/ 中古車販売店 | 自動車 解体業者 |
---|---|---|---|---|
高価買取 | ◎ | ○ | △ | △ |
手間が かからない (レッカー車の 引取あり) | ◎ | ○ | × | ◎ |
手続きが早い | ◎ | ○ | △ | ○ |
現金化が早い | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
見積だけでも 利用可能 | ○ | ○ | △ | × |
- 全部を任せたい初心者の方
→ 事故車買取業者 - 人気車種の中古車をお持ちの方
→ 中古車買い取り業者 - 新しい車を買う予定の方
→ ディーラー・中古車販売店 - 買取店では値のつかない低年式・過走行の車をお持ちの方
→ 自動車解体業者 - 自分に合う買取店を誰かに決めて欲しい!
→ 一括査定
事故車買取業者
メリット
- 高価買取が期待できる
- 必要な措置の全てに精通している
デメリット
- 即決買取を促す業者もいる
事故車買取業者に売却するメリットは、高い価格での買取、レッカー車での引取、査定と買取額の支払い、引取作業や抹消登録手続きなど、すべてに精通しているため全て任せても安心であるという点です。
デメリットは、少々強引な買取をする業者が少なからずいることです。
無料の出張査定なのにレッカー車で訪問し、即決買取をうながす業者もいるので注意が必要です。
中古車買取業者
メリット
- 価値のある中古車であれば、他業者よりも高く売れやすい
- 修理済みの車は特に売れやすい
デメリット
- 不動車を引き上げるクレーンのついた車両がない場合が多い
- 比較的修復歴のある事故車の買取には消極的
中古車買取業者に売るメリットは、修理済み・未修理を問わず、中古車としての商品価値が有れば、中古車買取業者の方が高い査定を付ける可能性があるという点です。
特に修理済みの車は、商品車としてすぐに転売することが可能なので、人気車の場合は多少無理をしてでも買取ってもらえます。
デメリットは、不動の事故車を引き揚げるための、クレーンを有する車両を持つ業者が少なく、自社で対応できない場合がある点です。結果として、引取料金が高くなる場合があります。
また、少なからず修復歴のある事故車の買取に消極的な業者もいます。
ディーラー・中古車販売店
メリット
- 事故車も下取りしてもらえる
デメリット
- 手数料がかかり費用がかさむ
メリットは、事故車でも下取り車として引き取ってもらえることです。新たな車を購入する販売店に事故車の引取を依頼することで、持ち主は車を処分する手間をかけずに済みます。
デメリットは、レッカー引取費用や解体手数料や抹消登録費用などの名目で、手数料を請求されることがあり、余計な費用がかさむ場合があることです。
自動車解体業者
メリット
- 車の引取・スクラップ(車の解体)がスムーズ
デメリット
- 買取価格はあまり期待できない
- 無料査定見積もりのサービスが少ない
自動車解体業者に依頼するメリットは、ほとんどの業者が引き取りになれているため、事故車のスクラップや廃車手続きを速やかに進めてくれるという点です。
しかし、スクラップになる事故車の場合、リユースが可能な部品も少ないため、買取価格への期待はあまりできません。
また、無料での査定見積もりのサービスが少なく「依頼=引取」という認識の業者が少なくありません。正式に引取依頼をする前に、諸費用や手数料も含めて確認しましょう。
一括査定
自分に合った「一社」を早く見つけたい!という方は、迷わず一括査定を利用されることをおすすめします。
なぜおすすめなのか、以下の2つのポイントを満たした買取店を探してくれるからです。
「自分の車の状態にピッタリ」な買取店
既に述べた通り、車種やクラスで値段が変動するのはもちろんのこと、修理箇所や修理代など、細かい部分も買取価格に影響します。
自分の車の種類や状態ではどの業者がピッタリなのかは、自分で一から探すよりも、データと実績のある一括査定サイトに探してもらうのが効率的です。
「自分の車を欲しがっている」買取店
店舗ごとに高く買い取ることができる「得意としている車種」が異なります。なぜなら、独自の販売ルートで売れやすい車種がそれぞれ違うためです。
また、その車種を「高く買い取れる時期」も業者によって違います。
そのときベストな店舗をすぐに見つけることができるのも、一括査定サイトの魅力です。
【要注意】事故車と保険のハナシ
- 全損時に車両保険金を受け取る際、事故車両の譲渡が必須
- ローン支払い中の車が全損したら、車両保険金は所有権者に支払われる
- 分損による車両保険金は、修理をしなくても契約者に支払われる
- 修復歴の付く損害の場合、保険金を受け取ったあとに事故車買取の検討をする
全損事故は「所有権譲渡」が必須
自動車保険の車両保険が適用され、事故車が全損と判定され保険金が支払われるときには、車の所有権譲渡が必須となります。これは「保険代位」という制度によるものです。
損害保険会社が、自動車保険の契約により被保険者(車の所有者)に車両保険金を支払ったとき、被保険者が持つ「車の所有権」を保険会社に譲渡する制度です。
車の所有者が、事故車の全損による保険金受取と自動車の売却による利得の二重取りを防ぐ制度でもあります。
損害保険では、車両保険金支払いによる損失の補てんを目的に、全損車両の「代位取得」が行われます。これにより保険会社は、保険金支払いの損失を最小限に抑え、保険料の上昇を防ぎます。
ローン支払い中に全損事故が起こった!
自動車ローンを支払い中の車は、車の所有権がディーラーや金融機関の名義となっています。そのため、ローン支払い中の車両保険金は、車の所有者であるディーラーや金融機関に支払われます。
ディーラーや金融機関に支払われるのはローンの残債分だけで、差額は保険契約者に支払われることになります。ローンの返済が完了すると、所有権を保持するディーラーや金融機関から、所有権解除と車の譲渡書類が受け渡されます。
つまり、事故車の修理を行わない場合、車の所有者に対し保険金が優先して支払われます。車両保険金を受け取ることでローンの残債がなくなり、車両の所有権は代位取得した保険会社に譲渡されます。
分損事故は未修理のまま売却がおトク!
車の一部が壊れた分損事故の場合、その修理費用が保険金として契約者に支払われます。その保険金を受け取ったのち、修理をせずに事故車を買取に出すことも可能です。
保険金は、一部分損の損害確定で支払われるので、必ずしも修理をする必要はありません。事故で傷が付いたり、外板の一部が壊れたりしても、事故車扱いの有無を問わず全損でなければ、保険会社から所有権の譲渡を求められることはありません。
事故の程度にもよりますが、自動車査定の「修復歴」が付く基準を超えるような損害の場合、車を修理するよりも、修理費用分の保険金を受け取り、そのまま事故車を売った方がお得な場合があります。
修復歴あり(事故車扱い)となるのは、前述の事故車買取シミュレーターの例で言うと、「ハリアー」のように300万円を超える高級車が中程度(レベル3~4)の事故の場合です。
このようなケースでは、修理して乗っても常に「事故車」であることを意識することになります。また、後に車を買い替える際、修復歴ありの事故車として査定で大幅な減点をされることは確実です。
事故車は修理をしないで車両保険からの修理費を受け取り、そのまま買取に出す方が現実的にお得です。
保険金受け取り後は、新車に乗換えがベター
やはり「修復歴あり」の事故車に乗り続けるのは、あまり落ち着きませんよね。
全損の場合はもちろん、分損のときも、修理代を保険金として受け取り、修理をせずに事故車買取業者や中古車買取業者で査定・売却が可能です。
その際出来たお金で次の車を買うのが、ベストな方法と言えます。修理が終わるのを待ったり、事故車に乗り続けたりする必要もないため、精神的に楽です。
ローンが残っている事故車を売るには?
事故車の売却は、自動車ローンの支払いが残っていてもできます。
しかし、車の売却と同時にローンの残債をすべて完済する必要があります。
また、ローンを使って車を購入している場合、車にはディーラーや金融機関の所有権が付いているので、ローンの残債を一括で支払い、所有権を解除するための譲渡書類を手に入れる必要があります。
事故車買取の値段がローンの残債よりも高ければ、買取業者に差額分を支払ってもらい、譲渡書類の請求をしてもらうことができます。
しかし、ローンの残りが買取価格よりも高い場合、車を売る側が差額を支払い、足りない分を調整する必要があります。
買取額とローン残債の関係
買取額 | ローン 残債 | 差額 | 売り主の 支払い | |
---|---|---|---|---|
買取額>ローン残債 | 130万円 | 100万円 | 30万円 | 30万円 受け取る |
買取額<ローン残債 | 130万円 | 150万円 | -20万円 | 20万円 支払う |
ローンの支払いが残っている場合は、事故車の所有権の解除ができません。抹消登録や名義変更ができないので、たとえ走らない車でも税金を支払い続けなければなりません。当然ローンの支払いも続き、買取価格は時間が経つにつれて下がってしまうため覚えておきましょう。
査定基準の「修復歴あり」とは?
中古自動車査定の基準に「事故車」という定義はありません。
事故車とは、一般的に「修復歴ありの車」の俗称で、その損害の基準もあいまいです。
「JAAI 日本自動車査定協会」の査定基準によると「修復歴あり」とは、自動車査定の際「修復歴減点」が生じた車両を指しています。
修復歴減点(未修理車を含む)とは、交通事故やその他の災害により、自動車の骨格等に欠陥を生じたもの又は、その修復歴のあるものは商品価値の下落が見込まれるので、表に基づき修復歴減点を適用する。
したがって、ドアやバンパーに傷が付いたり、へこんだりした程度の損傷を修理したものであれば「修復歴ありの車」の扱いにはなりません。中古車として買取に出しましょう。
ボディより内側の骨格部分にまで損傷があり、それを修理した車であれば、「修復歴あり」とみなされる可能性が高いです。