スポンサーリンク

注文住宅の相場:コストの内訳を知ってお得に建てるマイホーム

住まい・引越し・暮らし
  • 全国的な注文住宅の平均建築費は3353万円
  • 注文住宅の坪単価平均は87万円。住宅面積は128m2
  • 土地込みで注文住宅を建てる場合の平均建築費は2700万円まで下がる
  • 注文住宅を安く建てるコツは、シンプルで装飾の少ない家にすること
  • 注文住宅の建設費を抑えるためには、複数の見積もりを取ることも重要
スポンサーリンク

注文住宅相場表(地域別・価格帯別)

注文住宅の建設費(住宅のみ):平均3353万円/ 坪単価86万円

 住宅面積建設費坪単価

全国

128.22m2

3353.5万円

86.3万円

三大都市圏

127.8m2

3525.6万円

91.0万円

首都圏

127.0m2

3627.0万円

94.2万円

近畿圏

126.9m2

3408.1万円

88.6万円

東海圏

130.1m2

3437.2万円

87.2万円

その他地域

128.5m2

3193.0万円

82.0万円

 

土地と注文住宅を同時に購入:地域で1000万円の差も

 建築費土地取得費総額

全国

2734.3万円

1304.9万円

4039.2万円

三大都市圏

2679.1万円

1710.8万円

4389.9万円

首都圏

2624.9万円

2092.9万円

4717.8万円

近畿圏

2632.2万円

1516.5万円

4148.7万円

東海圏

2864.8万円

1206.4万円

4071.2万円

その他地域

2791.3万円

885.9万円

3677.2万円

土地も同時に購入すると、どうしても土地取得費がかかってしまうので、全国で見ると

  • 住宅のみ:3353万円
  • 住宅+土地:2734万円

と住宅のみに比べて2割近く下がります。

 

土地の購入費用が都道府県によって大きく異なるため、土地の購入と同時に注文住宅を建てた場合、地域ごとに価格差が大きくなります。

スポンサーリンク

価格別・注文住宅のシミュレーション

価格帯別に見る注文住宅

1000万円はシンプルな住宅、2000万円は一部装飾可能な住宅、3000万円はこだわった装飾ができる住宅、4000万円は豪華で快適さを追求された住宅

価格帯坪単価面積形状オプション

1000万円台

50万~60万

20~30坪

シンプル

一部

2000万円台

60万~70万

30~35坪

シンプル

普通

3000万円台

80万円~

40坪前後

普通

普通

4000万円~

90万円~

40坪以上

複雑

多数

 

  • 全国:平均価格3353万円/ 坪単価86万円
  • 最も高いのは首都圏で建設費3627万円/ 坪単価94万円
  • 三大都市圏を除いた地方では、建築費3193万円/ 坪単価82万円

地方と三大都市圏ではおよそ1割程度の開きがあります。

 

予算1000万円台~5000万円台の範囲で、それぞれどのような家が建てられているのか、実際に見てみましょう。

 

1000万円台:装飾が少なくフラットな形状

1000万円台の注文住宅は、ハウスメーカーが提供するパッケージを利用したもの。面積は狭めの注文住宅です。

平均的な注文住宅の坪単価は80万円前後ですが、ハウスメーカーによって40万円~50万円台という会社もあります。工務店などに工事を依頼すれば、さらに低い価格で家を建てることも不可能ではありません。

 

坪単価が諸費用込みで50万円台であれば、予算が1000万円台でも30坪前後の家を建てることができます。ただし、形状はできるだけ装飾が少なく、フラットなものです。内装にもあまりこだわることはできないでしょう。

建材もできるだけローコストなものを使う必要があります。高価な天然素材の使用は予算が折り合わず、実現はなかなか難しいでしょう。

 

2000万円台:4人家族で住め、一部装飾にこだわりも出せる

2000万円台の家も、坪単価をやや抑える必要があります。坪単価70万円で35坪程度の家であれば、総建築費を2000万円台に抑えることができます。35坪は延床面積に換算して100平方メートルを超えますので、四人家族でも十分住める広さでしょう。バスルームやリビングなどの一部の部屋にこだわった装飾を施したり、設備を設置したりできます。

 

3000万円台:相場より高め、こだわりが強くても大丈夫

3000万円台後半の注文住宅ならば、一般的な相場よりも高いものが選べます。知名度の高いハウスメーカーに依頼して高品質な住宅を建ててもらってもよいですし、ローコストのハウスメーカーや工務店に建築を依頼して延床面積が広めの家を建てても良いでしょう。坪単価70万円であれば50坪の家、坪単価80万円以上であれば40坪の家が建てられます。

 

一部に高額な天然素材を用いたり、玄関やリビングにこだわって装飾をつけたりすることもできます。出窓を増やしたり、家の形状を複雑なものにしたりと、居住空間に何らかのこだわりを持つ人はこれぐらいの予算が必要になってきます。

 

4000万円~5000万円台:豪華で快適さを追求された注文住宅

4000万円から5000万円台の注文住宅であれば、一般的な相場の坪単価よりも上になり、豪華な印象を与える注文住宅が建てられます。

出窓やサンルームを設置したり、吹き抜けを家の中に設けたり、家の構造自体を複雑にできます。また、天然木材を使った梁や檜風呂など、建材の風合いを活かした意匠を家の中に取り込むこともできます。

さらには、オートロックアラームなどの防犯設備へのこだわり、セントラルヒーティングや24時間空調などの快適な居住性の追求も可能です。

防音性や断熱性に優れた建材や塗料を用いることができ、安心でエコな住宅の建築が実現します。

 

スポンサーリンク

コストを抑えた注文住宅を建てるポイント4つ

一軒家の模型と、グラフを模して重ね並んだ積木

土地を購入しなかったとしても、注文住宅を建てるには3000万円以上のお金が掛かります。それほどの予算を住宅にかけられない場合、ローコストで家を建てる手段を探すことになります。

ローコストの注文住宅を建てるには様々なハウスメーカーに話を聞き、その中から価格の安いハウスメーカーを選ぶことが前提になります。できるだけ安く注文住宅を建てるための方法を見ていきましょう。

 

1.坪単価の安いハウスメーカーに依頼

注文住宅を建てるハウスメーカーの数は、日本全国で100以上あります。それらの会社が全て同じ坪単価で家を建てているわけではなく、とにかく安く家を建てる会社、高級な建材などを使って品質が良く、デザイン性の高い住宅を建てる会社などに分かれます。

 

一般的に、小規模なハウスメーカーは注文住宅をローコストで建てられることが多いです。社員数が少なく会社運営に関わるコストが低いため、宣伝費にあまりお金をかけておらず、注文住宅の建築費に反映されないのです。

 

対照的に、大規模なハウスメーカーは坪単価が高くなる傾向にあります。日本全国に営業所などを展開する大手ハウスメーカーは数多くの社員を抱えており、人件費がかかっています。それに会社の固定費、宣伝費などが重なっているのです。

 

まずは様々なハウスメーカーの資料を取り寄せ、その中からできる限り予算内で仕上げられる会社を探してみましょう。カタログには会社毎の特徴が詳しく記載されていますし、中には『いくらの予算で、こういった住宅を建てました』といった施工事例の実例が載っていることがあります。

 

地域別のハウスメーカーが探せるサイトはこちら>>

注文住宅の一戸建てを建てるなら | SUUMO(スーモ) 注文住宅

注文住宅の相談ができるハウスメーカー・工務店一覧【LIFULL HOME’S】

 

2.オプションを絞って依頼する

ハウスメーカーのカタログには、様々なオプション設備が掲載されています。キッチンもグレードに合わせて値段が50万円以下から100万円以上のものと、様々な種類があります。装飾を室内に設ければそれだけ予算がかかりますし、オプションを盛り込むほど建物の価格自体も上がります

 

こだわるならば、装飾はピンポイントでリビングや玄関など人の目に入りやすい場所や、自分のこだわりの場所に、それ以外の場所はシンプルにすることで価格を抑えられます。あれもこれもとこだわってしまうとその分、建築費がどんどん高くなってしまいます。

 

3.フラットでシンプルなデザインの住宅にする

ハウスメーカーがパッケージで提供しているデザインの注文住宅にすると、人件費や建材費、デザイン費を抑えることができます。注文住宅をできるだけローコストで建てたいのであれば、フラットでシンプルなデザインにしましょう。

 

住宅の形状をシンプルにすれば、その分だけ建築コストが抑えられます。しかも、1階と2階が全く同じ形状で重なり合うため、丈夫な構造の住宅が仕上がります。

デザインにこだわって角を増やしたり、窓を設置したりすればするほど建材が必要になり、作業工程が長くなって人件費がかさみ、デザイン費も建築費に上乗せされます。

 

4.複数のハウスメーカーに見積もり依頼をする(相見積)

多くの人にとって注文住宅を建てる機会は、一生に一度あるかないかでしょう。それだけに注文住宅の適切な相場を知らず、ハウスメーカーが出した見積もりをそのまま信じて依頼してしまう人も多いのです。

 

きちんと納得して住宅を建てるためにも、複数の会社から相見積もりを取り、見積もりをもらったら価格の根拠を聞き出しましょう。内訳の中には具体的ではなく、費用の根拠がはっきりしないものもあります。

 

「この部分、本当に必要な費用なの?」「ここの費用はこれだけ安くても大丈夫なの?」など、疑問点はハウスメーカーに尋ねます。

 

複数の会社に依頼することで、最も納得できる費用と施工内容の見積もりを出した会社に建築を依頼することができます。さらに同じ価格の見積もりが出たら、他社の見積を示すことで価格交渉ができる場合もあります

 

一括で見積もり依頼ができるサイトはこちら>>

注文住宅の施工会社、住宅カタログを探すなら【LIFULL HOME’S/ライフルホームズ】 

注文住宅の間取りと費用相場を比較|タウンライフ家づくりで注文住宅 

スポンサーリンク

注文住宅建築費の内訳:4つの要素

注文住宅の建築にかかる総費用は全国平均で3000万円台ですが、これは建物の建築費だけではなく、不動産の取得にかかる税金など、様々な費用を含めた上での金額になっています。

どれほどの費用がかかるのか、詳しい内訳を知ることで見積もりの比較とローコスト化の検討が容易になります。

 

1.建築工事費:家自体とその周辺の工事費用

建築工事費の内訳は本体工事費約8割、付帯工事費約2割

本体工事費と付帯工事費を合わせて建築工事費といいます。

本体工事費:建築自体の費用

注文住宅を建てる際に主となる費用が「本体工事費」で、建物を建てる際にかかる費用のことです。

本体工事費用には、

  • 仮設工事
  • 基礎工事
  • 外装工事
  • サッシ・ガラス工事
  • 断熱工事
  • 空調工事
  • 屋根・板金工事
  • 住宅機器設備工事

など家づくりに関するさまざまな費用が含まれます。本体工事費用は家づくりに必要な費用の7~8割程度を占めていますが、他にも付帯工事費用などがかかります。

 

付帯工事費:水道の引きこみなど、建築に付帯する工事費

付帯工事費とは、

  • 地盤調査や地盤改良工事
  • 水道管・ガス管などの引き込み工事
  • 屋外の照明や給排水の設置工事
  • 造園工事
  • 外構工事
  • 太陽光発電システムなどの取付工事

などの費用のことです。

 

家づくりにかかる総費用のうち、付帯工事費が占める割合は1~2割程度なのが一般的ですが、土地の条件や仕様によっては付帯工事費が大きく変わる可能性があります。着工前に地盤を調査して軟弱だと判明すれば地盤改良工事が必要になりますし、高低差のある土地では引き込み工事の費用が割高になります。

 

付帯工事費は、マイホームで安心・安全に暮らすために必要な費用です。早めに見積もりを出してもらうようにしましょう。

低価格を売りにした家の広告に注意

住宅情報誌や情報サイトで『わずか1800万円で家があなたのものに!』などと低価格を売りにした住宅の値段は総費用ではなく、本体工事にかかる費用のみを指していることが多いので注意しましょう。

仮に1800万円が本体工事費用だとすれば、結局トータルで2200万円~2500万円程度かかってしまうのです。

 

『注文住宅を建てる際は、本体工事費以外にも多くの費用がかかる』ことを理解しておきましょう。

 

2.住宅ローンの諸費用:工事費用の5~10%

注文住宅を建てる際には、住宅ローンを利用する際にかかる諸費用も忘れてはいけません。

諸費用の金額は、金融機関や借入金額、返済年数によって変わりますが、一般的には建築工事費用の5%から10%の費用がかかるといわれています。つまり、建築工事費が2000万円の物件であれば、100万円から200万円かかる可能性があるということです。

 

諸費用としてかかるのは以下の通りです。

  • 融資手数料
  • 住宅ローン保証料
  • 印紙税
  • 登記費用など

住宅ローンによっては諸費用込みで利用できる場合がありますが、万一のためにも、現金を準備しておくと安心です。

 

3.税金2種類

家の建築には税金がかかります。

  • 印紙税、登録免許税:契約時に諸費用として支払うのが一般的
  • 不動産取得税:家を取得して60日以内に申告

また、家の建築後には下記の税金がかかります。

3年ごとに評価替えがされ、税額は変わりますが、不動産を所有する間はこれらの税金がかかります。

 

4.土地代:建築工事費並みの場合も

どのような場所に、どれくらいの広さの住宅を希望するかによって予算は変わりますが、土地代が建築工事費並みにかかるケースもあります

 

一般的には家の完成後に住宅ローンを受領することになるので、土地代が必要になるタイミングで融資を受けるのは難しいです。そのため注文住宅を建てる際は、土地代や着工金、中間金の支払いのため、つなぎ融資を利用するケースが多いです。

 

つなぎ融資とは、住宅を建てる前に必要になる資金を一時的に立て替えるローンのこと。つなぎ融資を利用すれば、早めのタイミングで必要になる土地代や着工金などをローンで支払うことができます。

住宅ローンが実行されるまでは利息のみの返済となり、建物引き渡し後に住宅ローンが開始されればそれでつなぎ融資を返済できるのです。

 

注文住宅を建てる際は建築工事費だけでなく、土地代も考慮した上で綿密な資金計画を立てることが大切です。

 

その他の出費

例えば、完成後の引越し費用や新居用の家具・家電の調達費用、仮住まいの費用などがかかります。また、上棟式等を実施する場合は、儀式の準備品や宴会の飲食費、ご祝儀なども用意しなければいけません。

 

他にも、工事前後に近所に挨拶まわりをする際の手土産代、職人への差し入れは意外と出費がかさみます。カツカツの資金計画では費用の捻出が難しくなってしまいますので、予算には余裕を持たせるようにしましょう。

 

参考:

フラット35利用者調査:住宅金融支援機構

つなぎ融資とは?必要になるケースと上手な利用法|はじめての住宅ローン

タイトルとURLをコピーしました