親知らず抜歯の費用:1本8000円~。保険適用の条件と抜歯の流れ

  • 親知らずの抜歯は、診療費などトータルで1本あたり8000円
  • 複数の親知らずを入院して抜いた場合、入院費込みで1泊1.5万円~
  • 親知らずの抜歯には健康保険は適用されるが、医療保険は対象外の場合が多い
  • 痛み・腫れのピークは手術の翌日で、1週間ほどで引いていく
  • 親知らずには抜かなくていいケースもある
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親知らず抜歯の相場表(健康保険適用時)

  • 抜歯のみ:合計費用1本8000円~
  • 入院:合計費用1泊1.5万円~

内訳は下記のようになります。

項目

相場

普通抜歯

(まっすぐ生えている歯)

2000円〜3000円

1本あたり

難抜歯

(処置が複雑な歯)

3000円〜5000円

1本あたり

水平埋没歯

(水平に埋まっている歯)

3000円〜4000円

1本あたり

初診料

3000円〜

レントゲン・CT撮影・

診断料など

2000円〜4000円

入院費(全身麻酔の場合)

3000円〜5000円

1泊あたり

 

健康保険が適用されれば自己負担は1~3割で上記の値段になりますが、健康保険が適用されない場合には1.5万円~2万円の費用がかかります

 

詳しくはこちら>>

親知らずの抜歯には保険が適用される?

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親知らず、抜くべき?抜かなくてもいい?

親知らずの抜歯が推奨されるケース

炎症が頻繁に起こる

親知らずは、歯肉を突き破って生えてきます。そのため、生えかけの親知らずは大きな痛みを伴ったり、炎症を引き起こしたりします。最悪の場合、顔が腫れるほどの炎症を引き起こします。

 

親知らずにより引き起こされる炎症を「智歯周囲炎」と呼び、親知らずが生えやすい20歳前後の人に発症しやすいです。

 

虫歯の原因になっている

中途半端に生えた親知らずの場合、歯と歯茎の間に食事のカスが溜まりやすくなり、そこから虫歯が発生しやすくなります。

 

正常に生えている親知らずでも、歯と歯の間のブラッシングがしづらい場合、1本前の歯と親知らずの間で虫歯になりやすいケースもあります。

 

1本前の歯は「第二大臼歯」と呼ばれる大事な歯です。場合によってはこの第二大臼歯を守るために、親知らずの抜歯が必要となります

 

歯並びに悪影響を与えている

親知らずが横に傾いた状態で生えてしまうと、前の歯を圧迫し、歯並びが悪くなります

噛み合わせに問題が発生するケースもあるので、その場合は親知らずの抜歯が推奨されます。

 

親知らずを抜かなくても良いケース

正常に生えていて、日常のケアにも支障がない

親知らずが真っ直ぐに生えており、日常のブラッシングが問題なく行える場合は、抜歯の必要はありません。

完全に埋まっていて、問題がない

親知らずが骨の中に完全に埋まっており、腫瘍・嚢胞の原因になっていなければ、抜歯の必要はありません。

 

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親知らずを抜くメリット・デメリット

メリット

口の中を清潔に保ちやすくなる

中途半端に生えている親知らずの場合、ブラッシングが行き届きにくいので不衛生な状態になりやすいです。

 

親知らずを抜くことによって、細菌が溜まるのを防ぎ、口の中を清潔に保ちやすくなります。虫歯や歯周病の予防にも役立ちます。

 

年齢を重ねたときの親知らずのリスクを回避できる

親知らずはそのまま放っておくと、根本の成長に伴い、神経のある管へ接触する可能性があります

 

若いうちに親知らずを抜くことにより、このリスクを回避することができます。

 

小顔になれる?

1〜2mm程度の差ですが、親知らずを抜歯することで、小顔になれるケースがあります。親知らずがなくなることで顎の骨が小さくなるからです。

 

親知らずが生えはじめてきたタイミングで抜くと、周りの骨がちゃんと構成できていないので、より小顔効果が期待できます。

 

デメリット

神経を損傷するリスクがある

危険度としては1%前後ですが、下顎の親知らずを抜歯する場合、近くの神経を損傷する恐れがあります。

 

下顎の親知らずのすぐ下には、下唇や舌の感覚を司る「下顎神経」が通っています。親知らずの抜歯によってこの神経を傷つけてしまうと、味覚障害になったり、下唇に麻痺が残ったりする場合があります。

 

麻痺してしまうと、完治するのに長くて数年はかかってしまいます

 

鼻腔に穴が開く可能性がある

上顎の親知らずが、鼻の横(上顎洞)に近い位置にある場合、抜歯した際に穴が開いてしまう可能性があります

 

口の中の血液や空気が鼻に漏れたり、鼻炎になることがあります。小さい穴であれば、自然と治癒します。

 

親知らずを移植したりブリッジの土台にすることができなくなる

親知らずは、移植して他の歯の代わりにしたり、ブリッジの土台として利用することができますが、親知らずを抜いてしまえばそれはできなくなります

 

たとえば、第一・第二大臼歯がなくなった場合、下記のことができなくなります。

  • 親知らずを削り、ブリッジの土台にする
  • 入れ歯のバネをかける
  • 親知らずを移植して、代わりの歯として使用する

 

こうしたリスクを考慮して、親知らずを抜歯するかを検討すると良いでしょう。

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親知らずを抜くタイミング

できるだけ早いうちに処置しよう

親知らずが生えはじめてきた頃

親知らずの生えはじめ頃に抜けば、顎の骨とくっついていないので、比較的簡単に抜歯できます。短時間で終わるので身体への負担も少ないです。

 

虫歯や炎症を起こす前

虫歯や炎症がある状態だと、麻酔の効きが悪くなります。激しい炎症がある場合、抗生物質や抗炎症剤などで鎮静させてから、抜歯することが推奨されます。

 

20歳前後の若い時期

若い年齢であるほど、傷口の治りや痛みの引きが早いです。もちろん30代や40代以降の親知らずの抜歯は可能ですが、20代と比較すれば、腫れ・痛みの引きは遅れる傾向があります。

 

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親知らずの抜歯の流れ

親知らずの抜歯は、口腔外科にて行います。

 

1~2本の抜歯は日帰り、複数本の抜歯は全身麻酔で手術をし、1泊2日~2泊3日ほど入院して様子をみてもらいます。

 

 

外来手術(日帰り)

静脈鎮静麻酔(入院)

親知らずの抜歯本数

1~2本

4本全部可

所要時間

30分〜1時間程度

4本一気に抜く場合、数時間かかる

費用

3000円〜5000円

1.5万円〜(入院費込)

身体の負担

少ない

全身麻酔で身体の負担が大きい

恐怖感

意識があるので、削られる音や振動が怖い人も

寝ている間に終わるので、恐怖感は少ない

通院回数

4〜5回ほど

2〜3回ほど

 

親知らずを1本抜くケース:日帰り

日帰りでの治療は、初診→レントゲン、手術当日→手術、手術翌日→消毒、一週間後→抜糸、完了となる

初診:レントゲン・CT撮影を行い、親知らずの様子や手術の流れを確認します。

 

手術当日:抜歯を行います。局所麻酔をかけたのち、歯茎を切開。親知らずを取り出しやすいようにドリルで砕いていき、摘出していきます。

 

歯根まできちんと除去できたら縫合して、終了です。

 

手術の翌日:経過観察・消毒のために来院します。

 

一週間後:抜糸を行い、完了です。

日帰り治療の特徵

その日のうちに手術を終わらせ、帰宅することができます。手術時間は30分~1時間程度ですので、入院よりも短時間で済みます。

 

病院によっては平日しか手術を行っていない場合があり、時間に余裕がない人や休みが取りにくい社会人だと難しいかもしれません。

 

また局所麻酔ですから、手術中は意識があります。ドリルの振動が顎の骨を伝って感じられますし、骨を削る音がダイレクトに聞こえるため恐怖を感じる人もいます。

 

複数の親知らずを一気に抜く場合:入院

入院して抜歯する流れは、初診→レントゲン、手術当日→全身麻酔をして手術、手術後数日間→入院、一週間後→抜糸、完了となる

初診:レントゲンやCT撮影で親知らずの位置を確認し、心電図や脈拍を計って全身麻酔の準備をします。

 

手術当日:静脈鎮静麻酔(全身麻酔)の注射が打たれます。その間は意識がなくなるので、目が覚めれば処置は終わっています。終わってから数時間は、ベッドの上で安静にします。

 

人によっては、麻酔の効果で気分が悪くなることも。

 

手術の翌日:抗生剤の点滴を打ったり、口腔内の腫れや痛みを点検します。規定の日数入院し、問題がないようであれば、そのまま退院です。

 

一週間後:抜糸を行い、完了です。

 

入院の特徵

全身麻酔を打つので、歯を抜いているときの恐怖感はほとんどありません。食事・衛生管理を行ってもらえ、安心感もあります

 

2泊3日程度入院すれば終わるので、何度も通院する手間が省けます。時間に制約がある人でも利用しやすいでしょう。

 

ただし、手術代に加えて入院費がかかります。日帰りが5000円程度に対し、入院だと1万円を超えます。

 

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親知らずの抜歯の痛み

手術中はほとんど痛くない

抜歯中は麻酔をしていますので、痛みを感じることはほとんどありません。もし痛みを感じた場合、医師に知らせれば追加で麻酔を打ってくれることもあります。

痛み・腫れのピークは翌日

抜歯後の痛みや腫れは、抜歯の翌日〜2日後がピークとなります。見た目でも分かるほど、頬が膨れ上がるでしょう。

 

1日の間に、痛み止めや鎮静剤を2〜3回飲みます。入院して複数の親知らずを抜いた人であれば6回以上飲むことが多いです。

 

3日が経過する頃から、徐々に痛みや腫れは落ち着いていきます。出血も治まり、ほとんど気にならなくなるでしょう。

1週間ほどでだいたいの痛みや腫れはおさまる

術後1週間もすれば、痛みや腫れは大体おさまります。1週間経っても大きな痛みや腫れがある場合、感染症の可能性があるため、主治医に相談しましょう

 

腫れているときは、むやみに冷やすのを避けましょう。冷やすことで治りが遅くなる場合があります。

 

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親知らずの抜歯には保険が適用される?

健康保険は適用され、自己負担1〜3割で済むが、医療保険はほとんど適用されない。ただし「手術給付金」がもらえる場合あり

【健康保険】適用される

親知らずの抜歯は、「智歯周囲炎」「埋伏歯」といった病名がつきます。そのため基本保険診療となり、国民健康保険などの公的保険が適用されます。自己負担率は1〜3割です。

 

場合によっては公的保険が適用されないケースも

まれに健康保険が適用にならないケースもあります。

  • 親知らずの抜歯のみならず、矯正治療も行う場合
  • 親知らずが正しく生えており、「智歯歯周病」などの病名がつかない場合

 

きちんと公的保険が適用されるかどうか、手術前に確認しておきましょう。

 

【医療保険】条件による

抜歯の手術のみでは保険対象外となります。

 

入院の場合のみ、以下の条件で手術給付金が適用となる場合があります。

  • 親知らずによって歯に深刻な影響がある場合
  • 骨を削る行為がある場合
  • 親知らずの処置が「手術」として認識される場合

 

手術前に保険会社に確認してみましょう。医療機関では医療保険の対象となるかは判断できません。

 

親知らず抜歯による給付金の有無

保険会社

給付金の有無

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命

埋没歯の抜歯として算定される場合、医療保険など一部の商品を除いて、手術給付金の対象となる

日本生命保険

抜歯手術は手術給付金の対象外

オリックス生命保険

埋没歯を含んだ抜歯は対象外

住友生命保険

加入時期や条件によっては、支払対象となる場合もある

第一生命保険

抜歯手術のみの場合、手術給付金は対象外

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親知らずを抜歯した後のケア方法

飲食の心がけ

柔らかいものを食べる

普通の食事でも問題ありませんが、柔らかく消化が良いものを食べることをおすすめします。硬いものを食べると、抜歯痕を傷つけ、治りが遅くなる可能性があるからです。

 

おすすめの食べ物は、お粥・うどんなどの麺類・煮魚など。

 

刺激物・熱いもの・飲酒は控える

  • 唐辛子などの刺激物
  • お湯などの熱いもの
  • アルコール類

これらは、血行が良くなり出血がひどくなる可能性があるので、摂取するのは控えましょう。

 

行動の心がけ

食事をした後はうがいをする

口臭予防や、口内を衛生的に保つためにも、食事後はこまめにうがいをしましょう。

 

激しい運動・入浴は避ける

激しい運動・長時間にわたる入浴は、さらなる出血や痛みが増す原因となるため、抜歯の当日は避けましょう。

 

傷口を手・舌で触らない

刺激を与えると傷口の治りがおそくなったり、悪化する原因となるのでやめましょう。どうしても痛みが引かない・出血が止まらない場合は、ガーゼを強く噛んでみることをおすすめします。

 

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親知らずは現代人にとっては不要な歯

親知らずは、別名「第三大臼歯」「智歯」とも呼ばれます。一番奥に位置する歯であり、永久歯の中でも一番遅く生えてくる歯です。平均して17歳~20歳に生えてきますが、個人差があります。

 

親知らずは、原始人の頃であれば通常通りに生えてきました。しかし文明が発達するにつれ、人類の食生活は柔らかいものが中心となり、下顎が小さくなっていきました。

 

そのため、最後に生えるはずの親知らずのスペースが確保できなくなり、現在では不要な歯となりました。実際に親知らずがなくとも、歯の機能的には大きな問題がありません。

 

親知らずが正常に生えることなく、横向きになったり中途半端に生えてしまったりすると、炎症や虫歯などの原因となります。

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