- バラよりシート、かつ保存状態のいいものほど高くなる
- 切手の種類が多いので専門業者への査定依頼がおすすめ
- 入手困難な普通切手は数万円~数十万円になることも
- 貴重な外国切手は1万円以上のものも
- 珍しいエラー切手は種類・額面を問わず超プレミア価格に
売却方法比較表
売却方法▶ ▼比較項目 | 買取専門業者 (持ち込み) | 買取専門業者 (郵送買取) | 金券 ショップ | ネット フリマアプリ |
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高価買取 | ◎ | ◎ | △ | 〇 |
お手軽 | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
すぐ | 〇 | △ | 〇 | △ |
見積のみ | 〇 | 〇 | 〇 | × |
プロの | ◎ | ◎ | △ | × |
難あり | 〇 | 〇 | △ | △ |
手軽に高価買取が期待できるのは、買取専門業者への持ち込みか、ネット買取専門業者がおススメです。
売却方法ごとのメリットデメリットをまとめて解説していきます。
買取専門業者(持ち込み)
メリット |
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デメリット |
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買取専門店へ持っていくと、その場ですぐに専門家査定・現金化できるのが大きな特徴といえます。店員と話しながら査定してもらうことで、査定ポイントや金額の理由などを細かく聞くこともできます。
店舗が遠い場合や量が多いなどの時には持ち込む手間がかかります。
買取手順
- 商品と身分証明書を持参して店頭へ
- 査定結果が出るまで待機
- その場で査定価格を聞き、納得したものを買い取ってもらう
買取専門業者(郵送買取)
メリット |
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デメリット |
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郵送を利用することで自宅にいながら手軽に買取に出せます。複数の業者で相見積をすることで、より高値で取引できます。ただし、送料や手数料がかかるかどうかの確認をしておきましょう。
発送する際は、水濡れや破損に注意して梱包しましょう。せっかくの貴重な切手も、濡れてしまうと価値が下がってしまいます。
買取手順
- 買取希望の申請をする
- 身分証明書のコピーを用意し、商品を梱包して発送する
- 後日、査定結果がメールや電話で通知される
- 指定の銀行口座に振り込まれる。買取価格に納得できない場合、返送してもらう。
金券ショップ
メリット |
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デメリット |
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近くのショッピングモールなどに金券ショップがある場合は、気軽に持参して査定してもらえます。買い物のついでなどに持ち込んで、その場で換金してもらうことが可能です。
ショップの在庫状況により、多数ある切手だと買取価格が下がることも。より貴重な切手は買取不可の場合があるため、その際は買取専門業者やネットで買取に出しましょう。
買取手順
- 商品と身分証明書を持参して店頭へ
- 査定結果が出るまで待機
- その場で査定価格を聞き、納得したものを買い取ってもらう
ネットオークション、フリマアプリ
メリット |
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デメリット |
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ネットオークションやフリマでの良いところは、自分の好きな値段にできるところです。納得のいく値段を追求することで切手のもつ価値を最大限に活かすことができます。
出品の際には細かい角度からの写真を準備したり購入希望者とのやり取りに時間を割くので、時間や手間を惜しまずに取り掛かれる人にはおすすめです。
販売手順
- 商品を詳細に撮影し、値段を決めて出品する
- 買い手が決まったら、丁寧に梱包をして発送
- 受取通知が来たら、相互に評価をして好きな時に振り込み申請をする
高額になりやすい切手の特徴
切手 | 特徴 |
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普通切手 |
|
航空切手 | 現代では入手不可なもののため |
外国切手 | 各国の記念切手など入手が珍しいもの |
エラー切手 | 目打ちのずれや絵柄が逆など印刷エラーのもの |
数多くある切手の中でも、高額になりやすい切手の特徴があります。
普通切手でも入手困難なものだと高額になることもあるため、細かくチェックしておきましょう。
普通切手:シートの方が高値になる
通常切手とは、販売期間や枚数が限定されておらず、郵便料金に応じた額面で発行された切手のことです。
1シートだと額面の5~9割ほどの値段で買い取られるのが一般的です。基本的に額面が高いほど買取価格に反映する割合は大きくなり、50円未満なら額面の7割、50円以上なら8~9割の買取価格がつくでしょう。
シートでなくバラの状態の場合、買取価格はさらに下がってしまいます。50円未満なら額面の5~6割、50円以上なら6~7割の買取価格になるケースも。
お年玉年賀はがきの当選で得たシートなども、バラと同じ程度の買取価格となります。
普通切手:手に入りにくい種類の未使用品
なかには未使用品が手に入りにくい普通切手も存在します。その入手難易度によっては、記念切手などを上回る買取価格になることも。時代によって価値に偏りがあり、古いものは100万円以上の値がついたものまであります。
高価買取が期待できる普通切手の一例は、以下の通りです。
切手の名称 | 種類・当時の金額 | 買取価格 |
---|---|---|
電気炉 | 産業図案切手 100円 | 2万3000円 |
昭和すかしなし切手 100円 | 1万8000円 | |
機関車製造 | 産業図案切手 500円 | 2万1000円 |
郵便配達 | 昭和すかしなし切手 30円 | 2万1000円 |
竜切手 | 竜文切手 銭四十八文 第1版 | 2万2000円 |
竜文切手 | 銭百文 第1版 | 1万7000円 |
銭二百文 第1版 | 2万3000円 | |
銭五百文 第1版 黄緑 | 18万円 | |
竜銭切手 | 一銭 第3版 | 65万円 |
桜切手 | 和紙 政府印刷 二十銭(使用済) | 110万円 |
過渡期 和紙 カナ入り 六銭 ト | 175万円 | |
改色 カナ入り 1銭 チ | 220万円 | |
改色 カナ入り 6SEN 44ヨ | 1050万円 | |
過渡期 和紙 カナ入り 二銭黄 イ | 160万円 |
ここに載っていない普通切手のなかにも、数千円~数万円以上で買取されている切手は多く存在します。
使用済み・使用前でも買取は可能!
消印が押された切手は「使用済み」、はがきや封筒などに貼っているだけなら「使用前」と区別されます。未使用の方が高く買い取られるケースが大半ですが、希少価値のある切手なら使用済みや使用前でも高価買取の対象になる可能性があります。
また、消印の珍しさによっては切手本体より消印に価値があるパターンも存在します。たとえば、大正4年に発明された小代式機械印によって押された消印は、大正4年に京橋局で、大正5年に東京中央局でのみ使用された貴重なもの。そのため、現存数がかなり少なく、この消印があるだけで切手の種類に関わらず価値がアップします。
そのほか、記念行事などのときだけ使われた記念印にも価値が加わります。「使用済み=価値がない」とは限らないので注意しておきましょう。
航空切手:現在入手不可なため高価
かつての日本では、航空郵便を使用する際は「航空切手」を使用する決まりでした。やがて「航空郵便制度」は「速達郵便制度」に統合され、航空切手は現在発行されていません。そのため、価値が上がり買取価格に反映されやすい傾向があります。
これまでに日本で発行された航空切手は8種類のデザインがあり、なかでも高価で取引されているのは「芦ノ湖航空切手」「きじ航空切手」「立山切手(銭位)」の3種類。額面によって価値が大きく変動していますが、額面と買取価格が比例するわけではありません。
それぞれの買取価格は以下の通りです。
芦ノ湖航空切手
額面 | 買取価格 |
---|---|
8銭5厘 | 2500円 |
9銭5厘 | 500円 |
16銭5厘 | 600円 |
18銭 | 800円 |
33銭 | 2000円 |
1929年から販売され、それぞれの額面で発行数が異なります。一番枚数の少なかった8銭5厘の切手がプレミア価格となっています。
きじ航空切手
額面 | 買取価格 |
---|---|
16円 | 1000円 |
34円 | 2000円 |
59円 | 3000円 |
103円 | 2000円 |
144円 | 3000円 |
1950年の日本の敗戦後に初めて発行されました。当時は航空機の所持が許されていなかったため、絵柄が国鳥の「きじ」となっており、国内の航空切手で唯一航空機が描かれていません。59円・144円の額面の切手がプレミア価格となっています。
立山切手(銭位)
額面 | 買取価格 |
---|---|
55円 | 8000円 |
75円 | 5000円 |
80円 | 8000円 |
85円 | 2000円 |
125円 | 5000円 |
160円 | 1500円 |
1952年に銭単位の切手が発行されましたが、その5か月後に円単位の切手が発行されています。買取価格が高いのは銭単位の方で、55円の切手だと美品であれば1万円以上の買取になるなどのケースもあります。
これら以外の航空切手も買取はされていますが、安いものだと数十円~数百円の値段しかつかないでしょう。種類より額面が重視されるのが、航空切手の大きな特徴だと言えます。
外国切手:記念切手は高価に
日本以外で発行された切手は「外国切手」や「海外切手」と呼ばれ、コレクターが多くいる分野でもあります。
国によって切手の価値や入手難易度は大きく異なっており、なかでも1840年にイギリスで誕生した世界初の郵便切手の1つ「ペニー・ブラック」は1枚10万円以上で取引されています。美品なら40万円以上の価値があり、使用済みでも2万円前後の値が付くプレミアもの。日本では60万枚が出回っているため、自宅に眠っている可能性は十分あります。
そのほか、各国の切手のなかで高価買取が期待できる主な種類は、以下の通りです。
アメリカ切手
切手の名称 | 額面 | 買取価格 未使用・美品 | 買取価格 使用済み |
---|---|---|---|
ツェッペリン | 65セント | 6000円 | 3000円 |
1ドル30セント | 1万1000円 | 7000円 | |
2ドル60セント | 1万8000円 | 9000円 | |
小包切手 | 50セント | 5000円 | 1000円 |
1ドル | 1万円 | 800円 | |
速達切手 | 10セント (1885年・青) | 1万3000円 | 1200円 |
10セント (1894年・青) | 1万7000円 | 800円 | |
10セント (1916年) | 7500円 | 800円 |
ツェッペリン切手は、アメリカで航空切手として販売されましたが、売れ残った分を全て廃棄してしまったため全部で100万枚以下しか出回らず、希少価値が高まりプレミア価格となっています。
オーストリア切手
切手の名称 | 額面 | 買取価格 |
---|---|---|
ケルンテン 国民投票30年記念切手 (3種類セット) | 1シリング | 4000円 |
ヴェルスバッハ 死去25年切手 | 1.5シリング | 1000円 |
オーストリア 1933年WIPA | 50グロッシェン | 1万円 |
オーストリア切手で有名なのは1933年のウィーン国際切手展を記念して発行された50g(グロッシェン)の切手です。寄付金や入展料も加味されて販売されたため、実際の販売価格は切手の額面をはるかに上回っていました。買取に出すと1万円以上は期待できる切手となります。
中国切手
切手の名称 | 額面 | 買取価格 未使用・美品 | 買取価格 使用済み |
---|---|---|---|
赤猿(子ザル) | 8分 | 12万円 | 3万円 |
毛主席の | 8分 | 1万2000円 | 4000円 |
天安門図 | 200元 | 1万2000円 | 300円 |
天安門図 | 2万元 (模様印刷漏れ) | 4万5000円 | 取り扱い |
3万元 | 5000円 | 1500円 | |
5万元 | 7000円 | 1500円 | |
10万元 | 10万円 | 2000円 | |
20万元 | 13万円 | 1万2000円 | |
梅蘭芳舞台芸術 | 30分 | 1万3000円 | 1500円 |
50分 | 1万2000円 | 1500円 | |
毛主席の長寿 を祝う語録 | 8分 (毛主席) | 1万円 | 800円 |
毛主席の長寿 をたたえる | 8分 (毛主席と林彪) | 1万2000円 | 4000円 |
10分 | 1万5000円 | 4000円 |
中国切手はバラでも買取価格が高いことでも有名です。なかでも、「赤猿(子ザル)」は1980年に発行された初めての年賀切手は、美品であれば10万円前後の買取価格が期待できます。
エラー切手:桁違いの高値に!
印刷が逆さ、色が違う・抜けている、目打ち(周囲のギザギザ部分)にズレがあるなど、何らかのエラーが発生している切手は「エラー切手」と呼ばれ、正常な切手とは比べ物にならないほどのプレミア価格がついています。
日本で発行された切手のなかにも、エラー切手はいくつか存在しています。エラー内容によって価値が異なるため、名称や額面より希少性が重視されています。過去にオークションなどで取引・鑑定された実績は以下の通りです。
切手の名称 | 額面 | エラー内容 | 取引価格・ |
---|---|---|---|
五重塔 | 30銭 | 目打ちエラー | 1万円 |
ソメイヨシノ | 10円 | 印刷漏れエラー | 3万円 |
ソメイヨシノ | 10円 | 無目打ちエラー(田型) | 12万円 |
第23回 | 80円 | 無目打ちエラー | 100万円 |
ニホンジカ | 10円 | 色抜けエラー | 800万円 |
エラー切手の中でも、有名なアメリカの24セント切手「逆さまジェニー」は図案が上下反対に印刷されており、2005年のオークションで4枚綴りが270万ドル(当時の価値にして約3億1000万円)で落札されています。
高値で売りたい!ポイント3つ
より高値で切手の買取をしたい場合のポイントを3つ紹介します。
なにより、購入時からできるだけ保存状態を良く保つことが一番重要です。
湿度を避け風通しの良い場所で保管
同じ未使用の切手でも、保存状態により大きく価値が左右されます。アルバムやケースに入れておけば破れやシワは防げますが、シミや黄ばみを完全に防ぐことは難しいもの。裏面の糊が落ちている場合も価値が下がります。
湿度や直射日光には十分注意し、風通しの良い暗い場所で保管しましょう。
切手の知識を身に付けておく
切手は非常に多くの種類があり、額面や発行年だけで価値を判断することができません。
とくに外国切手は発行国が記載されていない切手もあり、記念切手やエラー切手などの判別が困難なケースが多く見られます。本来の図案と異なる「図案ミス切手」や本来の色と異なる「彩色エラー」などは、普通の切手のデザインを把握していないと区別できない可能性があります。
事前に情報収集を行って知識を得ておき、査定の際は知識のある専門業者に見てもらうと安心です。
まとめて一気に売る
専門業者での買取の場合、まとめて持ち込むと査定額がアップすることがあります。業者によっては1~2割ほど増額されるケースも。また、「シートとバラ、国内と海外」など大まかでいいので、事前に仕分けておくと査定もスムーズに進みます。
切手はバラバラの状態よりもシートの方が高値で取引されています。普通切手でもシートの方が高く査定されるので、できるだけ切り離さずにそのままの状態にしておくのがおすすめです。
買取不可の未使用切手は郵便局へ
額面が低く希少価値のないものは、汚れや破損があると買取不可になるケースがあります。その場合は、郵便局で新品の切手シートと交換してもらうのも一つの手です。
切手1枚あたり5円の手数料が発生しますが、額面によっては新品に交換したものを改めて買い取ってもらった方が得になる場合もあります。